宝塚エリザベートを見てきた話

 

ついに終わってしまったエリザベート(もう2週間くらいたってるけど)
 今回はムラでも東京でも見れたからか、何だかずっとやっていたような気になっていて、ライビュ終わった後に寂しさが込み上げてきたり
 あとは、この人の演じるこの役にはもう出会えないんだなーって喪失感を久々に味わってしんみりしたり…

 

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愛希エリザベート 美しかった…
鏡の間の圧倒的美!も良いし、夜のボートの年齢を重ねたところも素敵。
なかでもとくに好きだなぁと思ったのが、一番はじめの子供時代。
これぞ天使…!子どもらしい天真爛漫さにあふれてて、は~~~~~~かわいい

あの親にしてこの子あり、って風にパパとシシィの自由さがきちんとリンクしてて、遺伝すごい…ってなるところが好き。
パパ的にも似た者同士なシシィのことはいろいろ気にかけててちゃんとパパしてる~~~!というところにキュンとした。「結婚の失敗」でゾフィーバチバチしてるところも良い。バートイシュルでのお見合い中も、家庭教師とイチャイチャしてて遊んでるな~~~いやでもかっこいい。人生は短すぎて退屈してるヒマなんかないもんね~~


 珠城トートは、今まで思ってたトートのイメージと全然違ってたなあ…
さらっと「今まで思ってた」とか言ってるけどこのエリザベートが初の生観劇だからイメージも何もじゃない?wwって思うけど初演の雪組エリザベートを最初に見たからさ~~~やっぱりいろいろとあのイメージがあるよね~~~~

で、それと比べると何というか、概念トートじゃなく肉体トートってかんじ。(伝われ)(あとで自分で見返しても伝わらない)

あとずっとシシィを誘惑してるけど本気じゃないというか、
最後の最後では2人で黄泉の国へ行くけど、それまではずっと心のどこかで「帰してあげよう~」なかんじがする優しいトート。

連れて行きたい <<< 帰してあげよう  優しい

また伝わらないたとえシリーズだけど、少女マンガでありそうな、主人公にグイグイ攻めてくけど、いざ主人公の方から来られるとびっくりしてサッと引いちゃうやつ(ほら伝わらない)


美弥フランツは優しさの塊みたいな人だったな。バファリンの半分は優しさでできているけど、美弥フランツはすべて優しさでできています(言いたいだけ)
優しいからゾフィーの言うこともシシィの言うこともどっちも聞かなきゃって板挟みになってるように見えて、だんだんとフランツが可愛そうに思えてしまった…
シシィそんなに責めないであげてーーフランツもなかなか大変なのよーーー( ;∀;)ってなる。

叶羽ヘレネも優しさの塊みたいな人だったな。
シシィが目覚めて「待って!」って言ったときに、すごーーーく優しい目をしてたのが印象的だった。大人たちは、幻だよって全然信じてなさそうな顔してる中、シシィの言ってること半分くらい?信じてるのかな~もしかしたらこの子には本当に見えてるんだろうなって思ってるんじゃないかとか思ったらなんていい子なんだあああと泣けてきた(妄想です)

優しさつながりで、憧花ゾフィー
ずっとただの怖い姑と思っていたけど(雑な感想)、「皇后のつとめ」でシシィが「私は…私は…」って言うたびに繰り返す「ダメよ」は躾てるんだなと憧花ゾフィーを見てて思った。
「私の計画ぶっ潰した、憎し」というより「あ?決まったものはしょうがない、何とかしなきゃ」って気持ちの方が強そうだな~と。伝わらない優しさ。


月城ルキーニ
ただのイケメン。というかたぶんわたしがルキーニという役のフォルム?化粧?衣装?が好きすぎるっていうのもある。ルキーニやってる人、普段の5倍増しくらいイケメンに見えない???月城さん素材が良い上にルキーニだからイケメンが天元突破しちゃうじゃん????????

でもその「ただのイケメン」感がクセもので、一見「普通の人」っぽいのに本当は狂気を秘めているルキーニだから余計に怖い。「普通の人」仮面がはずれたときのニヤリ歪んだ顔とか笑い声とか、さっきまでイケメン拝んでいたと思ったのに!あれ!?って。
しかもその「普通の人」から切り替わるタイミングというかスイッチがどこにあるか分からなくて、知らずに踏んでしまうから怖い。
だってね~~、「ミルク~ミルク~」って自分で売りにきたくせに「在庫がないんだ!!!」だよ。 えぇっ!?ってなるじゃん笑 あそこであんな怒声が轟くとは…びっくりした。
なんだけど、小さい子には優しいところにちょっとキュンとするよね(って思って油断して近づくと知らずにスイッチ押しちゃってキレられるパターン)


黒天使
映像だとあんまり映ってなくて知らなかったけどめっちゃ人数いる…!そして踊りまくってる…!というか黒天使に限らずいろんな場面で皆さんめっちゃ歌って踊ってお芝居してるじゃん…やっぱ映像だとそういうところ映らなくなっちゃうからな…しょうがないけど…
黒天使のうちの身長高めで、顎がシュっていうよりゴツッてした方がいてお顔が好みです。(名前はわからないけど、いつかわかったとき用にメモ)

 


海乃美月ちゃん演じるヴィンデッシュ嬢の素晴らしさに見るたび感動し続けた…
ムラで見たときは、元々美月ちゃんの持ってる品の良さに、自分がエリザベートだと思っている精神を病んでしまい狂気を漂わせているかんじが絶妙にマッチして最高だなと思った。
表情の作り込みとか、最後にスッと流れる一筋の涙とか。今から思えば割と表面的?いや十分すごいんですけども;なことに感動した。

その後東京で見た時は、感じた品の良さがご本人のものでなくてヴィンデッシュが自分をエリザベートだと思って振舞っていることによる気品に満ち溢れてて、えっ最高じゃん……ってなった。

そして千秋楽のは、あれはもう…本当のシシィがいると思った。シシィの自由な魂の具現化。皇后にならず、バイエルンであのままずっと自由に暮らしていたシシィ。

「この人嘘をついてる おやめなさい 誰か追い出してちょうだい 命令よ」
ってところ、怒ったように激しく歌うイメージがあったけど(おおよそ映像で見た仙名さんヴィンデッシュの影響)(あとウィーン版CDの影響)
千秋楽の海乃ヴィンデッシュは全然怒ってなくて、むしろ優しく諭すような雰囲気があって優雅な王族といった雰囲気をまとっていた。

これ、つい最近どこかで感じたことあるな~なんだこの既視感と帰り道で考えてみたら、あれだった。MAの花總アントワネット。初めの方の舞踏会のシーンでまぎれ込んだマルグリッドに「シャンパンはいかが?」って勧めるところ。何て言うんだろう、王者の貫録?とでもいうのか?生まれながらの王族感。ヴィンデッシュがどんな背景を持った人なのかわからないけど(皇后がお見舞いに来るレベルの病院、と考えるとそれなりの身分の人なのかな?とは思った)

いや~~~~~ほんといいもの見たなぁ…
この場面、何の意味があるんだろうって実はあまりよくわかってなくて
宮殿には寄り付かないいシシィだけど、遊んでたわけじゃなくてこういうことしてたんだよって説明くらいに思っていた(ひどい)

初めて生で見たエリザベートだからかもしれないけど。前までのものでも生で見ていたらもっと早くわかっていたのかもなーーーわかんないけど


海ちゃんけっこういろんな場面に登場してて、早替えがほんとに早い…!と思いながら見てた。とくにお気に入りはカフェのお客さん(皇后の美容情報に興味津々でかわいい)とスペインの美女(ドレス捌きと扇子捌きがステキ)

あと最後のパレードで海ちゃんとさくらちゃんがお互いにめちゃめちゃ笑顔で顔見合わせたときに心がむせび泣いた。いやここで同じタイミングの人同士、出ていくときに顔見合わせるってのはわかってたんだけど、ね!!!!!

 

 

サヨナラショーもすごい良かったよね…ちゃぴちゃんの作品の内、きちんと観劇できたのはエリザベートとカンパニーだけなのでアレなんですけど…知ってる曲が多かったし、何よりちゃぴちゃんのあの素敵スマイルを見ていたら胸がいっぱいになって…サヨナラショーって素晴らしいね( ;∀;)

最後の挨拶とてもよかった…やはり何かを成し遂げた人の語る言葉にはきちんと重みがあって力がある。
退団する2人の晴れやかなお顔とか、送り出すみんなのいいお顔見てたら何だか込み上げてくるものがあって、終わった後しばらくぼーっとしてしまった。思い入れ、とか語れる程見てないのにね。一時代の終わりというか、何かすごい節目に立ち会っているんじゃないかっていう気が(勝手に)したのかもしれない。

 

 

せめて1回は見たい…!と思って必死にチケット取ったのに、一度見ると「あのシーンもう1回」「あの場面の○○がみたいからもう1回」ってどんどん欲が出てきて回数増えるね。そして取れてよかったね(当日券&立ち見システムのありがたさ)

来年は東宝エリザベートやりそうだよね、みりおんとちゃぴのシシィで(適当)(というか願望)